アメリカの小学校で開催されるサイエンスフェア(science fair)に参加したことはありますか?
3th gradeの春、サイエンスフェアのお知らせが!!
コロナでサイエンスフェアは中止が続いていたため、我が家の子供は3th gradeまでサイエンスフェアに参加したことがありませんでした。
そのため、子供は参加を決めたものの、バタバタで発表まで辿り着きました。
前回の失敗を活かして、この記事ではサイエンスフェアに参加すると決めたら準備すべきことや、発表ボードの作り方などをまとめていきます。
発表ボード作りに役立つワークシートも作ってみたので、印刷して使ってみてくださいね♪
「サイエンスフェアとはなんぞや!」、「何をしたらいいの!?」と不安な方も、是非最後までお読みいただけたら嬉しいです。
アメリカの小学校で開催されるサイエンスフェアとは?
アメリカの小学校で開催されるサイエンスフェアは、自身でテーマを選び、仮設を立て、実験・検証した結果をまとめものを発表するイベントです。
子供の現地校の場合は、放課後に体育館で開催され、保護者や生徒、先生が自由に全員のプロジェクトを見ることができます。
実験ブースや体験コーナーが設けられ、子供たちが楽しめるイベントになってます。
最近では、 科学だけではなくエンジニアリングも含め、Science and Engineering Fairと銘打って開催する場合もあるようです。
アメリカのサイエンスフェアの為に準備すべき3つのこと
サイエンスフェアに参加する場合、どんな準備が必要なの?
サイエンスフェアに参加すると決めたら、やるべきことは3つ。
- 発表用のボードを買う
- 研究のイメージが湧くような本を読む
- サイエンスフェアまでの計画を立てる
①ボードを買う
サイエンスフェアに参加することが決まったら、発表用のボードを早めに用意しておきましょう!!
サイエンスフェアの発表に使うボードは三つ折り。
Science Fair Display BoardsとかTrifold poster boardと呼ばれています。
両側を折ると、自立するので展示するのにピッタリなボードなのですが、日本では見かけませんよね。
クラフトショップや大型スーパーなどで販売されているほか、ダラーツリーでも見かけたことがあります。
もちろん、Amazonなどのネットショップでも購入可能です。
子供の学区では、学校によって日程は異なりますが、サイエンスフェアは春に行われます。
学区中の学校のサイエンスフェアが同じ時期に開催されるることになるので、サイエンスフェア用のボードも品薄になりがちです。
のんきに構えていた去年は、ボードが全然手に入らず、いろんなお店を回る羽目になりました汗
ボードには白、黒のほか、赤、青、緑、黄色など色んなカラーのものがあります。テーマに合うものを用意できれば◎ですが、白を買っておけば無難でしょう。
\Science Fair Display Boardsをチェックしてみる/
②研究のイメージが湧くような本を読む
サイエンスフェアを初めて経験するお子さんは、プロジェクトを始める前に研究のイメージが湧くような本を読んでみることをお薦めします。
昨年、我が家の子供は、初めてサイエンスフェアに参加しました。
プロジェクトを発表する側になるのは勿論ですが、そもそもサイエンスフェアに行ったことがありませんし、自由研究に取り組んだこともありませんでした。
そこで読んだのが、子供向け実用書 学校では教えてくれない大切なこと「研究って楽しい -探究心の育て方-」。
学校では教えてくれない大切なことのTwitterより
あと一か月ちょっとで夏休み!ですが、子どもたちにとって頭が痛いのが『自由研究』ではないでしょうか。
— 学校では教えてくれない大切なこと (@gakkoudeha_cp) June 10, 2022
「何を調べていいか、わからない」と、手をつけるのが遅くなりがちです。
この本で「研究は楽しい、ヒントは身近にある」ことを理解すれば、興味と関心が広がります✨https://t.co/2kISzT9VJq pic.twitter.com/3FR7sSdiKk
「研究って楽しい -探究心の育て方-」では、サイエンスフェアに役立つ4つの大切なことが学べます。
- 研究のテーマの見つけ方
- 研究の手順
- 結果の分析の仕方
- 研究結果の伝え方
特に参考になったのが、テーマ探し。
「身近なことで困ったことから発明が生まれることがある」と本を通じて学びました。
その後「困ってること」の中から調べてみたいことを思いついたようで、すぐに研究テーマが決まりました。
全編フルカラーの漫画でとっても読みやすい本です。
③サイエンスフェアまでの計画を立てる
最後は計画です!
細かい計画表は研究内容によって違ってきますが、一番大事なのは「発表ボードを作る時間」をしっかり確保しておくこと。
発表ボードはサイエンスフェアに来てくれたお客さんに自分の研究内容を伝えるとても大切なものです。
せっかく凄い実験をしたのに、発表ボードが間に合わなかったら残念ですし、時間がなく適当な仕上がりになるのも悲しいですよね涙。
発表ボードの制作のスピードはお子さんによって違うと思いますが、意外に時間が掛かるものです。
お客さんに自分のボードに興味を持ってもらえようにレイアウトなどもしっかり考えなければいけません。
サイエンスフェアの発表ボードを学校に提出しなければならない日から逆算して、余裕をもって発表ボードを作成できるようにしておくのが◎です。
我が家の子供の場合
サイエンスフェアの告知は2月下旬ごろ、開催日は4月下旬でしたので、約2か月前のアナウンスでした。
のんびり構えていたら、あっという間に3月も半ば。慌てて、「研究って楽しい -探究心の育て方-」を読んだ我が子が研究テーマが決まったのが3月下旬。
発表ボードの作成を始めたのがボード提出の2週間くらい前です(汗)。放課後や休日しか作業する時間がないので、結構バタバタの作業になりました。
アメリカのサイエンスフェア用の発表ボードの作り方
では、サイエンスフェア用の発表ボードはどのように作ればよいのでしょう?
アメリカのサイエンスフェアの発表ボードは、小学校のフェアでも、プロの科学者が学会で発表するものと同じやり方で作ります。
昨年、サイエンスフェアに参加したときに発表用ボードを作るのに参考にしたサイトが幾つかあります。そこで学んだことを日本語でまとめてみました。
発表ボードに必ず含めるべき項目とレイアウト例
必ず含めたいのが以下の7つの項目です。
- Title (タイトル)
- パッと見て何について研究したのか分かるタイトルを考えましょう。
- パッと見て何について研究したのか分かるタイトルを考えましょう。
- Big Question(調べたいこと)
- 何を調べようとしているのか、どうして調べてみようと思ったのかなど、実験のきっかけをまとめましょう。Big Questionの代わりに、Introducctionとしても◎です。
- 何を調べようとしているのか、どうして調べてみようと思ったのかなど、実験のきっかけをまとめましょう。Big Questionの代わりに、Introducctionとしても◎です。
- Hypothesis(仮説)
- どういう結果がでるか、予測したことを書きましょう。
- どういう結果がでるか、予測したことを書きましょう。
- Materials(材料)
- 実験などを行うために用意したもの、使ったものをまとめましょう。
- 実験などを行うために用意したもの、使ったものをまとめましょう。
- Procedure(手順)
- 実験の方法をまとめます。実験の方法を決めた理由もあれば書きましょう。
- 実験の方法をまとめます。実験の方法を決めた理由もあれば書きましょう。
- Data & Results (データや結果)
- 実験結果をまとめます。グラフや写真などを活用しましょう。
- 実験結果をまとめます。グラフや写真などを活用しましょう。
- Conclusion(わかったこと)
- 実験を通して、わかったことや学んだことをまとめましょう。結果を得て、もっと調べてみたいことや、もう一度実験してみたいことなどについて書いてもよいですね。
もし参考文献などを使用した場合、最後に付け加えましょう。自分の名前を書いておくことも忘れないようにしてくださいね♪
発表ボードのレイアウトを作るコツ
せっかく作る発表ボード。観に来てくれるお客さんや審査員の方に自分の研究内容が伝わるようにレイアウトを工夫したいですよね。
NASAの研究所の1つで無人探査機等の研究開発・運用を担うNASA Jet Propulsion Laboratory (JPL)がサイエンスフェア向けのページで、レクチャー動画を出しています。その中に発表用のボードの詳しい作り方の解説がありました。
NASAJPL Eduチャンネルより
動画の内容を管理人なりに解釈してみると、レイアウトのコツは…
レイアウトのコツ
- お客さんを引き付けるレイアウトにしましょう。
- そのために、文章だけではなく、写真やイメージ図を使いましょう。
- 難しい言葉を出来るだけ避け、誰でも分かるような表現で簡潔に書きましょう。
「研究って楽しい -探究心の育て方-」でも、「研究結果をまとめる方法」、「効果的なタイトルのつけ方」など役に立つポイントが一杯です!
イメージ図作りや図解化については、DK社が出しているHow to Be Good at Science, Technology, and Engineeringが、とっても参考になりますよ♪
【印刷OK】発表ボードを作ってみようワークシート
発表ボードを制作するのに使えるワークシートを作ってみました。
印刷OKなので、お子さんが考えをまとめるメモ替わりとしてお使いください♪
※個人利用のみでお願いいたします。
アメリカで発表ボードを作成した経験から学んだこと
最後に、子供が昨年サイエンスフェアに参加して発表ボードを作成する際に学んだことをシェアします。
ボードに直接マーカーで書かない!パソコンで打ち込んだものを印刷せよ!
ボードに直接マーカーで書くと、間違えてしまった場合、やり直しが大変です!!
パソコンやipadなどで作成すれば、スペルミスなどにも気づきやすいですし、書き直しも楽です。色やフォントなどのレイアウトのバリエーションも増えるも◎です。
我が家の場合、ipadのノートアプリで作成して、出来上がったものを印刷し、ボードに貼り付けました。
ノートアプリを使って良かった点
- 子供が直接イラストを書き込める
- 写真を取り込めるところ
- 操作が子供でも簡単
- プリントアウトできる
我が家はノートアプリを使いましたが、GoogleスライドやPower Pointなども便利です!
サイエンスフェアに参加する場合、特に低学年の子には必ず何かしらのサポートが必要です。かといって、手の出しすぎもよくありません。親が出来ることは、一緒に考えを整理し、助けを求められたら、手伝ってあげればいいのかなと思いました。
まとめ
この記事ではサイエンスフェアに参加するならやるべきことと、発表ボードの作り方を解説してきました。
サイエンスフェアは大変だけど、発表ボードを完成させたときの子供は達成感で一杯だったようです。
今年のサイエンスフェアに参加するかどうか、子供自身の判断に任せますが、参加してくれたらいいなと思っています。